0.1mm。
一般的な「ものさし」の最小目盛りが1.0mmだから、その「1/10」である。
理屈では解るのだが、実際の0.1mmの世界は想像でしか感じる事のでき無い世界である。
だが世の中には、0.1mmを見分ける人がいる。
いや、それ以下を見分ける人がいるのも事実だ。
何の道具も使わず、己の感覚のみで見分ける0.1mm。
本来、動物としての人間が持っていた筈の能力。
そんな事を改めて考えさせられたニュースを見た。
アリの体内に“歩数計”巣穴までの距離を正確に把握 : 科学 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)動物が自然を生き抜く為に身につけた能力。
光で方向を把握し、歩数で距離を把握する。
なんて単純で正確なのであろうか?
人間の様に、「距離計」ましてや「ものさし」なんて持ち合わせていない蟻ですら、
己の体一つで正確な距離を測れる事ができる。首の上にのっけているものがどんなに大きくて重くても、使いこなせなければただの飾りにもならないことを思い知らされる。
便利になった文明社会。
これが人間の本来持っていた筈の能力を、退化させる要因の一つになっているのであろうか?
もしそうであるならば、人間は更に退化する道を突き進んでいるのだろうか?
便利と引き換えに得る能力の消滅。
生物としてのこの地上にいられるカウントダウンをわからないように、しかし確実に刻まれているような気がしてならない。
残せる限りの能力は残したい、と切に思う。
それにしてもいくら実験の為とはいえ、蟻さんの足を切ってしまうのはどうした物であろうか?蟻さんは痛くても「痛いなぁ」とか言えないのだから。ヒトの鈍った脳みそと感覚では、竹馬や足をちょん切らないと理解できない距離感の違い。蟻の能力をヒトのレベルに合わせて実験させられるのも、惨い話である。
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